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各種がん検診のご案内

各種がん検診

がんは1981年に死亡原因第1位になってからも増え続け、年に30万人以上の人が亡くなっています。がんによる死亡率は男性は女性の約1.5倍であり、今では日本人の2人に1人ががんにかかると言われており、3人に1人が「がん」で亡くなっています。がんを早期に発見するには、定期的に「がん検診」を受けることが重要です。国の指針では「がん検診」を次のように定めています(抜粋)。

検診
種類
対象年齢 検査方法
胃がん 40歳以上に毎年 問診、胃部X線検査
大腸がん 40歳以上に毎年 問診、便潜血検査(2日法)
肺がん 40歳以上に毎年 問診、胸部X線、必要に応じて喀痰細胞診
乳がん 40歳以上に隔年 問診、乳房X線検査
子宮頸がん 20歳以上に隔年 問診、視診、子宮頸部細胞診、HPV検査

肺がん検診

肺の図

肺がんにかかる人は高齢になるにつれて増えています。発生した部位によって、肺野型と肺門型に分けられます。

肺野型

気管支の末梢から肺の奥にできるのもので、大部分は腺がん。X線写真で見つかります。

肺門型

肺の入り口の太い気管支にできるもので、大部分は扁平上皮がん。X線写真では見つけにくく、気管支鏡や喀痰の細胞診が必要です。

検査方法

問診と胸部X線検査を行います。 撮影は、約1分程度で終わります。

喀痰検査

専用の容器に3日分の痰をためる蓄痰法を用います。
ハイリスクの人は胸部X線検査と喀痰細胞診の併用で検査します。

ハイリスクの人とは

  • 喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の人。
  • もしくは40歳以上で6ヶ月以内に血痰があった人。
タバコの図

注意事項

  • 当日は、着脱しやすい服装でお越しください。着替えが必要であればガウンを用意していますのでご利用ください。
  • ネックレスや磁気シール、絆創膏や湿布などは外し、下着にはプリントや金属がないものを着用してください。
  • 髪が長い方は、結んだりまとめていただく必要があります。

検診を受けられない方

  • 妊娠中、または妊娠の可能性のある方。
タバコの図

胃がん検診

胃の図

毎年新たに胃がんになる人は約10万人。胃がんの危険因子として、ストレスや食塩の摂りすぎ、飲酒や喫煙が原因と考えられてきましたが、ピロリ菌が大きく関わっていることが明らかになりました。集団検診で発見される胃がんは「早期がん」が多く、手術すれば100%近く治ります。検診による早期発見が大切な理由です。

検査方法

問診と胃部X線撮影を行います。撮影は約4~5分程度で終了します。

注意事項

前日の注意事項

  • 検診前日は夕食を控えめにして、消化の悪いもの(肉類、コンブ、その他かたいもの)は控えてください。
  • 午後9時以降の飲食はしないでください。

当日の注意事項

  • 心臓・血圧などのお薬は、主治医と相談の上、検診2時間前までに、50~100ccの水で服用してください。
  • 当日は、着脱しやすい服装でお越しください。着替えが必要であればガウンをご用意しておりますのでご利用ください。
  • 検診の前にバリウム(造影剤)を飲みますが、係の指示に従って飲んでください。

検診後の注意事項

  • 検診後は、水分をたくさん飲んで緩下剤を服用してください。
  • 便秘になりやすい方は、緩下剤を多めにお渡しすることもできますので、係にご相談ください。
  • その日の検診が全て終わられましたら、すぐに食事をとっていただいて構いません。

胃集団検診を受けられない方

  • 妊娠中、または妊娠の可能性のある方。
  • 過去にバリウム、発泡剤、下剤で呼吸困難や発疹などアレルギー症状が出たことのある方。
  • 手術で、胃を全てとっている方。
  • 3ヶ月以内に腹部の手術をされた方。
  • 体重が120㎏以上の方(撮影機器の体重制限により安全性が保障されないため)。

集団検診の受診に注意を必要とする方(医療機関での受診をお勧めいたします)。

  • 人口肛門の方。
  • 腸閉塞の既往がある方。
  • 現在、水分制限・運動制限のある病気で通院中の方、心臓に病気のある方は、主治医に相談の上、検査を受けてください。
  • 以前にバリウムを飲んで気分が悪くなった方、ムセた方、ひどい便秘(医療機関に受診するくらい)になったことのある方、さらに普段から便秘のひどい方は内視鏡検査をお勧めいたします。
  • 5年以内に胃・食道の手術や内視鏡手術による切除術を受けた方、大腸の手術を受けた方。
  • 潰瘍性大腸炎やクローン病などの大腸疾患がある方。
  • 体調不良の方や、検診当日の血圧が、180/110mmHg以上の方は、検診の中止をお勧めいたします。
  • 手足の力が弱く、手すりを握りにくい方(検診台からの転落のおそれがあります)。
  • 耳の聞こえにくい方(検査中、技師の指示する身体の向きがとれず、結果のわかるきれいな写真が撮りにくいことがあります)。

大腸がん検診

大腸の図

増え続けるがんの中でも、大腸がんの増え方は急激で、2020年には胃がんや肺がんを抜いてトップになると予想されています。これは高齢者の増加や肥満、運動不足、飲酒・喫煙などが原因と言われています。「早期がん」ならほぼ100%治ると言われており、検診による早期発見が大切な理由です。

検査方法

問診と便潜血検査(免疫学的測定法・免疫法)で検査します。便の微量な出血の有無を調べることにより、消化管内部の出血を知る検査方法です。

注意事項

  • 胃がん検診後の、バリウムが混じった便では検査ができません。
  • 生理中の方は、生理による反応か消化管からの反応かの区別がつかないため検査ができません。
  • 提出日を含み7日以内の便を提出してください。

    (例)検診日が4月8日の場合

    検便提出の例 検便提出の例1 検便提出の例2
  • 採便は1日に1回でお願いします。
  • 採便後の容器は、冷蔵庫での保管をおすすめします。
  • 検体のラベル、袋には氏名、年齢、性別、採便日をご記入ください。
  • 詳しい採便方法は、袋内の説明書をお読みください。

ひとことメモ

便の中の血液(ヘモグロビン)は、高い温度環境では、時間が経つほど減少するという不安定な性質を持っているため、長時間高温におかれた場合、出血していても検査では陰性になりやすくなります。


子宮頸がん検診

子宮の図

子宮頸がんは、子宮の入り口にできるがんで、20~30代に急増しています。多くの原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)といわれています。HPVはごくありふれたウイルスで、感染ルートは主に性行為です。ほとんどの女性が一生に一度は感染すると言われています。多くは一過性の感染で済みますが、まれに細胞の異形成(前がん病変)に進み、その一部ががん化するケースがあります。検診では、前がん病変の段階で異常細胞を見つけます。子宮頸がんは検診を受けることによって95%以上予防できる「がん」です。

検査方法

問診と子宮頸部の細胞を診断する方法で検査します。
子宮入口の細胞をブラシでこすり取って顕微鏡で見る「細胞診」です。

注意事項

  • 子宮頸部の検診です。子宮内部の異常(子宮筋腫、子宮内膜症、子宮体がん)や卵巣の異常などはわかりません。
  • 精度の高い結果をご提示するために細胞診断を行う上で、十分な量や適正な細胞が採取できない場合には再検査のご案内をさせていただきます。
  • 検診当日は、着脱しやすい服装(スカート)でお越しください。
  • 膣の中に「膣鏡(クスコ)」という器具を入れて、ブラシで細胞を採取するため、一時的に出血したり、痛みが伴う場合があります。
  • 出血が続いたり、痛みが治まらない場合はご相談ください。

子宮頸がん検診を受けられない方

  • 妊娠中、または妊娠の可能性のある方。
  • 生理中の方。

乳がん検診

乳がんのできる場所

女性が患うがんの中で最も多いのは乳がんです。食生活の欧米化が一因で、20人に1人の日本人女性が一生に一度は乳がんを患うと計算されています。乳がんは検診を受けるだけでなく、自己検診を習慣化することが奨励されています。毎月、生理が終わった1週間ぐらい後に(閉経した人は日を決めて)、乳房にシコリがないかどうか自分で検査しましょう。

検査方法

問診と視触診、乳房X線(マンモグラフィ)撮影で検査します。視触診は、専門医が乳房全体を手で触れて乳房の形、皮膚、乳頭、乳輪の異常やしこりの有無をみます。診察にかかる時間は約10分程度です。マンモグラフィは、乳房を圧迫しながら薄く均等に広げて撮影するため、個人差はありますが、痛みを伴う場合があります。撮影にかかる時間は3分~5分程度です。

注意事項

  • 生理前には、ホルモンの関係で乳房が張って、マンモグラフィ撮影時に多少痛むことがあります。

乳がん検診を受けられない方

  • 妊娠中、または妊娠の可能性のある方。
  • 授乳中の方。
  • 豊胸手術をしている方。
  • ペースメーカーを装着している方。
  • 脳室-腹腔シャントを入れている方。
  • 前胸部静脈ポートを留置している方。
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